千代田線湯島駅(池之端2丁目計画)

池之端2丁目計画

再び地下に下り、大手町駅へ。
今度は、千代田線のホームへ向かう。
千代田線のホームは、東西線のホームの西端からさらに西側にある。
だから、結構、歩くのだ。
地下鉄だから、こんなふうに、あっちこっちにホームが散らばっていても、同じ駅、という扱いなんだろうな。
やっと、千代田線の大手町駅ホームに辿り着き、千代田線に乗り込む。
湯島駅で下車。
北側に歩いていくと、すぐに、眼前には、不忍池雄大な光景。
いつ見ても、緑豊かな水辺の景観には心が奪われる。
都心近くにありながら、よく埋立てられずに残ったものだ。
たぶん、文京山の手が近いからだろう。
つまり、アーバンリゾート地、ということで残ったのかな。
不忍池の西側を南北に伸びる不忍通りに入って、北へと歩いていく。
しばらく歩くと、通りの西側に池之端2丁目計画の工事現場がある。
風光明媚な場所ではあるが、さすがに、池の畔、というと、高層住宅が建つしかないんだろうなあ。
まわりを見渡すと、なんか、じめじめしていて、薄暗い感じだし。
高台から見下ろせば、いい景色なんだろうな。
ところで、この池之端2丁目計画の工事現場には、以前、ソフィテル東京、という高層ホテル棟が建っていたのだ。
たぶん、高さ100メートル以上の高層ビルの中では、日本一、妙なデザインのビルだった、と思う。
竣工は、バブルが崩壊した頃だ。
そのような高層ビルなのだが、もう解体されて、なくなってしまったのか。
後、何十年も残っていれば、あの熱気に溢れたバブルの時代の生き証人として、人気が出たかもしれないのに。
残念だな。
でも、この高層ホテルの解体は、もうバブルの時代が再びやってくることは、永遠にない、ということの、一つの表れなのかもしれない。
つまり、ソフィテル東京があると、こんな奇想天外な建物を建てようなんて、考えるような、時代がまた来るんじゃないか、と錯覚してしまうからかな。
とにかく、バブルの時代から、また一つ、大きく、遠ざかった、ということだ。
(2008年5月記)