山手線上野駅東側(上野学園音楽ホール棟工事中)

上野学園音楽ホール棟工事中

不忍通りを南へ歩く。
途中、不忍池に沿って、東へ向きを変え、そのまま、東へと進んでいく。
南北に伸びる大通り、中央通りに行き当たる。
不忍池の緑溢れる、風光明媚な景観、そんな雰囲気は、もうここまで。
その中央通りから東側、山手線までの間は、アメ横などがあり、賑やかな商業地が南北に広がっている。
でも、なんとなく、昔ほど、迫力のある、賑やかさはなくなっているような感じだな。今日が雨降りの天気のためだろうか。
そんな商業地の中を、北へと歩いていく。
商業地を出ると、もう、上野駅となる。
上野駅の東側へ。
上野駅の東には、南北に伸びる、昭和通りがある。その昭和通りに入って、北へと進んでいく。
東西に伸びる浅草通りとの交差点を越え、さらに北へ。
途中、東側に曲り、街中に入る。少し入ったところで、再び、北へと歩いていく。
ほどなくして、上野学園の敷地が広がる一帯。
ついこの前、その敷地の中に、高層ビルの上野学園校舎棟が完成したばかりなのだが、その北側で、もう一棟、高層ビルの上野学園音楽ホール棟が工事中となっている。
最近、増えている、教育施設の高層棟の一つだろう。
さらに言えば、西側の文京山の手が、上野公園を越え、上野駅の東側にまで、広がってきた感じがする。
音楽学校らしいので、どう見ても、山の手、なんだろうな。
なんだか、上野の街が、妙に上品になっていくような感じがする。
ひょっとしたら、庶民的なアメ横が静かだったのは、雨が降っているため、というよりも、上野駅周辺が、山の手化してきたことが、原因なのかもしれない。
こうして見ると、今、降り続く雨の雫のように、時代が、どんどん、目の前を落ちていくような、そんな実感がするな。
そして、その時代は、過去となって、流れ去ってしまうのだ。
上野が賑やかだった昭和の時代も、そして、熱狂のバブルも、もはや、過去として、流れ去り、歴史の彼方へ、行ってしまったのだろう。
(2008年5月記)