東急多摩川線下丸子駅(キヤノン下丸子本社ビル)

東急多摩川線下丸子駅(キヤノン下丸子

高田馬場駅から山手線。渋谷駅で東急東横線に乗り換える。
さらに多摩川駅東急多摩川線、と乗り継ぎ、下丸子駅で下車。
東急東横線は、かなり便利な路線なので、ここまで来るのに、それほど時間がかかる、というわけではないが、それにしても、遠くに来た、という感じはするなあ。
たぶん、縁遠い場所、ということなんだろうけど。
そもそも、高層ビルがなければ、こんなところに来ることは、まず、ありえないし。
南口に出て、ちょっとだけ蒲田っぽい感じの商店街を抜け、南北に伸びる通りへ。
縁遠い割には、何度か来ているので、すっかり、土地勘ができてしまったな。
この通りからは、もう、閑静な住宅街、という雰囲気に満ちている。
通りを南へと歩き、多摩川の川岸へ。
その通りの西側に、キヤノン下丸子本社ビルがある。
おなじ敷地には、他にも、キヤノン下丸子研究所がある。
キヤノン下丸子本社ビルの方は、キヤノン下丸子研究所の数年後、失われた10年の終わり頃に竣工している。
バブルが崩壊して、失われた10年へ。そのどん底が終わってみると、キヤノンの工場の敷地にでかいビルが建っている、というのは、なんなのだろうか。
そのことに関して、特に深く考えるつもりもないのだが。
ただ、間違いないのは、その後の格差社会で、キヤノンが、代表的な企業に君臨している、ということだろうな。
こういう閑静な住宅街の一画に、高層ビルが建ってたりするのを見ても、いかにも、格差社会の勝ち組、という感じがする。
だが、格差社会にすることで、いかほどの利益が上がるものなのだろうか。
格差社会の中で、激烈な競争で勝ち取った勝ち組の権利とは、多摩川のただの河原をウォーターフロントと称して、満足することなのかな。
もしも、満足することに疑問を持つとしたら、その時点で、競争は意味がなくなってしまう。
格差社会である、ということが、社会そのものに、なんらかの価値をもたらす、ということは、もうそろそろ、限界のような気もするな。
(2008年6月記)