都営三田線大手町駅（丸の内センタービル）

森の中の小道へ。こうなると、もう、ハイキングの気分だ。
北へ歩くと、駐車場に出てしまう。
この駐車場、まわりの緑の環境の中、ひっそりと目立たないようになってるみたい。
駐車場を通って、北側の東西に伸びる広い通りへ出る。
上空には、首都高池袋線の高架が走っているのだが。
ただ、この広い通りも高架も、まわりが森のような環境だと、あまり気にならないな。
以前、クルマで通ったときは、環状8号線から、この首都高池袋線の下の広い通りに入って、西へ進んだのだ。そして、適当な交差点で北へ。高島平団地に入って、また、西へ進む、というコースだった。
首都高池袋線から先、環状8号線が延伸したのは、最近のことなので、それ以前は、そのようなコースになったんだけど。
とにかく、広い通りと濃い緑、新しい街並みが印象的だったなあ。
板橋サンシティの森は、変わらないのだろうが、他はどうなっているのだろうか。もう、クルマで来ることもないし、わからない。
だが、結局、未来が実現したのは、板橋サンシティだけ、という気もする。
高層の集合住宅と広い公開緑地、そのような街並みだからこそ、可能となった、広くて深い森。
もし、このような、森を中心にした都市空間が、一般的に広がっていれば、それこそ、お伽噺、あるいは、SFの世界だな。
未来への夢、夢は、実現しないから、夢なのか。いや、そんなはずはない、という気持ちは、とうの昔に萎えてしまったけど。
首都高池袋線の高架下の道を東に歩き、途中、北へ。
住宅地の中をそのまま北へ進むと、志村三丁目駅に着く。
再び、都営三田線に乗り込む。
都営三田線の車両は、高架の上を走り、やがて、地下へ。都心を目指す。
大手町駅で下車。
地上に出て、永代通りを東に歩く。
やがて、東京駅の手前に、丸の内オアゾ。その丸の内オアゾの北西端に丸の内センタービルがある。
この高層ビルも丸の内オアゾのビル群の一部なのだが、実は、他の高層ビルとは、違い、かなり古い。
竣工は、高度成長を達成した安定期の頃だ。
なるほど、都営三田線に乗っていれば、丸の内センタービルがあったわけだ。
だが、その丸の内センタービル、いまや、まわりを、幾棟もの巨大高層ビルに囲まれてしまっている。
なにか、時代を象徴するような光景だな。
（2008年8月記）