南北線永田町駅(参議院新議員会館工事現場)

参議院新議員会館工事現場

国会議事堂の西側を南北に伸びる大通りを、今度は北へ歩く。
来た道を戻っているわけだが。
しばらく進むと、衆議院会館北棟工事現場の北側に、参議院議員会館工事現場がある。つまりは、この高層ビルも含め、議員会館の高層ビルが、国会議事堂の西側に3棟、南北に連なるように建つ、ということになる。
完成すれば、さぞ壮観な眺めだろうな。
でも、それは、高台の麓から見たときなんだろうけど。
参議院議員会館工事現場の北側の急な坂を下っていく。
下りきって、下界に降り立つと、普通の街並みが、広がっているので、あっけない感じになってしまうが。
ところで、今の国会議事堂、昭和に入ってから、完成している。ということは、意外に新しいのだ。
その頃は、都心部と郊外、という、今の社会のあり方が、完成した時期でもある。
もっとも、国会議事堂の完成と都心部、郊外、というのが、どう関係しているのか、わからないけど。
ただ、新しい、ということは、国会議事堂の建物は完成しても、全体の施設は、まだ、未完成なんじゃないかな、という感じもしてしまうな。
なにをもって、完成、と呼べるのか、これもまた、わからないのだが。
とりあえずは、議員会館の高層ビルが完成したら、一区切りなのかな。
そんなことを考えながら、南へと歩き、山王日枝神社の森と日比谷高校の間の道に入って、西へ向かう。
この日に限らないけど、今年の秋は、残暑が厳しい。夏みたいだ。
その暑さの中、山王日枝神社の深い緑は、いっそう、輝いてみえる。
一方、細い道路を挟んで、反対側からは、クラブ活動かなんかやっているのだろうか。
高校生らの元気な声が響き渡っている。
思わず、まだ、夏休みかと思ってしまう。
本当に、こんな雰囲気の中にいると、ほっとする。
台地の上(実際は崖下なのだが)で、高層ビルが建っても、建たなくても、どちらでもいいけど。
今ある、下界の、この、静かな日常が、ずっと、そのまま、続いてくれれば、それでいい、と思うなあ。
(2008年9月記)