銀座線外苑前駅(青山OM-SQUARE)

青山OM-SQUARE

青山通りを北東方向に歩く。
ほとんど銀座線外苑前駅近くになるが、青山通りの北側に青山OM-SQUAREがある。(工事中はこちら
この高層ビルも、最近、竣工した高層ビルだ。
激しい変化の所産、ということなのだが、こちらの変化は、さらに顕著に思える。
かつて、この場所には、ハザマビルと第2ハザマビル、という2棟の高層ビルが、建っていたからだ。
それらの高層ビルは、高度成長期の終わり頃から安定期にかけて、竣工している。
そんなに古いビルとは思えないけど、早くも、お払い箱になって、解体されてしまった。そして、その跡地には、また、新しい高層ビルが建っているのだ。
もったいないような気がするけど、これからは、こういうことは、さらに、一般的になってくるだろう。
このような激しい変化に対して、一方で、変化しない、山の手がある。むしろ、変わらないことこそが、山の手的なステータスなのかもしれないな。
でも、そんなふうに、変わらないことが、価値の基準になっている、としたら、「未来」、というのが、夢、希望、ではなく、ただの、使い捨ての流行になってしまうはずだ。
変わらない、山の手にとっては、再開発も、使い捨てなのかな。
だとすると、目の前の青山OM-SQUAREも、同じように、数十年でなくなってしまうのだろうな。
果てしのない工事、その原因は、実は、こういうところに、あるのかもしれない。
そう考えると、未来というものが、夢や希望へ向けて、一歩一歩前進する、ということだった、昔の頃が、とても、懐かしい。
それに、そもそも、変わらないこと、というのは、例えば、少し歩いた先の、いちょう通りの美しい並木道、あるいは、縄文遺跡のある、代々木の八幡神社の深い森、レトロな趣ある商店街、歴史の息吹を感じさせるモニュメント、そういった、ものであれば、いいんだけど。
ただ、時代の流れは、もう、そのような方向に向かっているような気もする。
ますます、未来は、空回りするだけか。
こんなことなら、街歩きも、興味が薄れてくる。
もう帰ろう。外苑前駅で銀座線に乗り込む。
(2008年11月記)