総武線浅草橋駅(三井記念病院入院棟)

三井記念病院入院棟

横十間川に沿って、南へ南へと歩いていく。
途中、橋を渡って、再び、西岸へ。今度は、西へ向かう。
街中に入っていくと、錦糸掘公園。
江戸時代の「おいてけ堀」の話で有名な、錦糸堀の跡地にできた公園だ。ちゃんと「おいてけ堀」に登場した「かっぱ」の像まで設置されてある。
いつの間にか、テーマパークになっているのだな。
ところで、この公園、ちょっと前は、今よりも、もっと、木々も多くて、薄暗い感じがしたんだけど。
しかも、まわりは、歓楽街なので、いかがわしくて、怪しい雰囲気が、漂っていた。
いかにも、その昔、河童が出た、という怪異な伝説が、首肯できたのだが。
今は、すっきりしていて、ずいぶん、明るい感じ。明るいが、こんなところから、河童が、出てくるような、お話は、絶対、生まれてこないな。
そう思うと、ちょっと、寂しいけど。
そんな、錦糸町の街を後にして、駅に戻り、総武線に乗る。
浅草橋駅で下車。
駅の北側に出て、総武線高架に沿い、西へと歩いていく。
浅草橋駅周辺は、下町っぽくて、賑やかで、こういう、街は、好きだ。
でも、やはり、昔と比べて、活気がなくなっているように見える。
景気がよくない、ということもあるが、それ以前に、こういう猥雑な街は、すっきりとした明るい街並み、とは馴染まないのだろう。
どんどん西へ進んでいくと、やがて、南北に伸びる、清洲橋通り
その清洲橋通りに入って、少し、北に歩き、再び、西へ向かう。
すぐに、道路の北側に、三井記念病院入院棟がある。
最近、完成した、高層の病院棟だ。
北側には、他にも、CSタワータワーレジデンストーキョーがあり、ちょっとした、ビル群になっている。
もっとも、これ以上、高層ビルが、まわりに、建っていくとは、思えない。
ただ、浅草橋的な下町の雰囲気は、一掃されてしまったのは、たしかだ。
周囲は、明るいが、静かな空気に満たされている。
(2009年2月記)