京浜東北線桜木町駅(ランドマークプラザ)

ランドマークプラザ

動く歩道で、首都高横羽線、みなとみらい大通りを越えていく。
東側には、日本丸メモリアルパーク、そして、深く入り込んだ、海。
行楽地に来たんだな、と実感させられる光景だ。
通路を歩いていくと、そのまま、導かれるように、ランドマークタワーの低層フロアに、吸い込まれていく。
このように、桜木町駅で降りた、観光客は、皆、ランドマークタワーに、誘導されるのだろうな。
誘導された先には、ランドマークプラザ
デパート、あるいは、ショッピングセンター、となっている。
ここを、通過すると、幾分か、財布が軽くなっている、という仕掛けなのかな。
もっとも、自分は、来るたびに、毎回、ここに、誘導されているのだが、残念ながら、いつも、通り過ぎるだけだ。
もっと、チープなものでも、並べてあれば、少しは、食指が動くんだけど。
と、言いつつ、実は、煌びやかな、吹き抜けの、建物内部に、気圧されて、足早に、通過しているばかり。
そんなランドマークプラザなのだが、ランドマークタワーとともに、完成したのは、バブルの終わり頃だったかな。
ここから、壮大な未来都市が、出来上がるはずだったのだけど。いまだに、更地が目立つのは、東京の臨海副都心、と同じだ。
さらに言えば、相変わらず観光地然としているのも、同じ。
ひょっとしたら、観光地然とした、この賑わい、未来都市幕開きの、前座的な、余興だったのかもしれない。
主役が登場しないので、延々と、今に到るまで、その余興が続いているのだ。
そして、いつしか、その余興の方が、主役になって、未来都市は、観光地になってしまった、ということかも。
それはいいのだが、この先も、何度か、ここに来ることになるだろうけど、やっぱり、足早に、通過するだけだろうな。
その先にあったはずの、未来都市が、いまだに、頭から離れないから。
ここを通り抜ければ、その先に、未来がある、なんてことは、もうないんだけど。
自然と、足が早くなってしまうのだ。
(2009年3月記)