有楽町線豊洲駅(豊洲駅のドーム)

豊洲駅のドーム

都営豊洲四丁目団地から、飲食店の裏口みたいな、細い路地を抜けると、さっきの大通りへ、ひょっこりと出る。
目の前には、林立する巨大な高層ビル。
不思議な気分だ。まるで、手品みたい。いや、タイムスリップ、という感じかな。
高度成長期から、現代へ、という具合だが。
という風に、奇妙な感覚に浸っているのは、いいのだけど、もう、帰らなければいけない。
有楽町線豊洲駅に向かう。
豊洲駅は、北へ、別線が、延伸する予定だったので、駅構内が、妙に広い。
さらに、地下鉄の駅なのに、外側も、豪華な作りになっている。
たぶん、豊洲有楽町線が延伸してきたのも、豊洲駅が、できたのも、バブルの頃だったからだろう。
バブル崩壊がなければ、ひょっとしたら、臨海副都心の次に、再開発される予定だったのかも。
そのために、妙に豪華な駅が、用意されたのかな。
螺旋になっている階段を降りきって、上を見上げると、天井が、ドームになっていることに、気付く。
なぜ、ドーム、なのかは、よくわからないが。
同じ頃、東京ドームが、できているが、関係ないな。
ただ、確かなことは、この豊洲駅が、開業した時、再開発される、ということは、わかっていても、こんな風に、高層住宅が、林立する、という予定は、なかっただろう、ということだ。
高層のオフィスビルが、建つ、というぐらいな、感じだったのだろう。規模は違うが、汐留シオサイトみたいに、なっていたかもしれない。
だとすると、この豪華な駅も、納得できるのだが。
そういうわけで、豊洲の街、に限らないけど、には、いろいろな、時代が、積み重なっているわけだな。
けっして、砂上の楼閣のように、砂の上に、高層住宅が建っているだけではなく、過去の時代の上に、築かれているのだな。そういうことにしておこう。
豊洲駅から、帰ることにする。
(2009年3月記)