京浜急行大師線港町駅(港町駅ホーム)

港町駅ホーム

川崎駅から、歩いても、それほどの距離ではない、と思ったが、意外と、遠かったな。
帰りは、歩くのをやめて、一駅だが、電車に乗ることにする。
京浜急行大師線港町駅へ。
ホームと、質素な駅舎だけの、シンプルな駅。ずっと以前から、変わらないみたいな感じ。
以前、京浜工場地帯を通る、鶴見線に乗ったことを、思い出してしまった。
工場地帯は、駅中心に街があるわけではないので、駅のまわりには、何もないのだ。
たしか、浜川崎駅、という駅には、すごく小さなパン屋が、一軒だけあった。そこで、菓子パン買って、昼飯にしたんだっけ。
そんな、港町駅なのだが、すぐ北側に、高層住宅が、建ち並ぶらしい。
ようやく、普通の駅らしくなるのだな。今度こそ、駅前広場や、商店街ができるかもしれない。
と、思ったら、実は、京浜急行大師線は、全線、地下化される、ということだ。
駅の場所も、この場所より、少し、南側、さっき歩いてきた、大師道沿いに、移動する予定。
だから、駅設備を更新しないで、そのまま、放って置おかれていたわけか。近い将来、路線ごと、消滅するのであれば、きれいに整備しても、仕方ないしな。
川崎駅行きの電車が、やっと来たので、乗り込む。
列車は、西へと進み、途中、ゆっくりと、大きくカーブを描きながら、南へと向きを変え、京浜急行の川崎駅へと、吸い込まれていく。
京浜急行大師線のホームは、支線のわりには、意外と、広いし、何よりも、高度成長期の雰囲気が、漂っている。
川崎大師への参詣客も多いだろうが、昔は、工場への勤務者も、多かったに違いない。
だが、この懐かしい感じのホームも、消えてしまうのだな。
こうして、自分の知っている風景が、次々となくなっていくと、なんか、自分が取り残されていくように感じてしまう。
京浜急行の川崎駅を出て、急いで、JRの川崎駅へ。次の目的地に向かう。
(2009年4月記)