副都心線西早稲田駅(箱根山の入口)

箱根山の入口

学生の頃は、高田馬場駅周辺を、よく、うろうろしていたのだが、学生の身なので、当然、お金がなく、例えば、新宿へ行くのにも、たいてい、歩いて行ったものだ。
そんな時、この明治通りも、よく、通ったなあ。とても、懐かしい。
当時と同じように、南へ、新宿方面に向かう。
北側には、神田川が、東へと、流れているので、南へ向かう、ということは、谷地から坂を上る、ということになる。
さらに言えば、谷地から上っていく、ということは、下町から、山の手へ、ということでもある。
その証拠に、緑が、だんだん、濃くなってきて、いかにも、住環境が、いい感じがしてくるな。
地名も、戸山、という、「山」の入った、山の手っぽい、名前になる。
そんな街並みを、さらに、南へ。途中、東に伸びる、細い道に入り、そのまま東へと進む。
ますます、都心とは、思えないような、風景。まるで、郊外に来たみたい。
どんどん、歩いていくと、木立の生い茂った、一帯が、目の前に現れる。
都立戸山公園だ。
この戸山公園の中に、今回、目指している、箱根山がある。
東京23区内では、最高峰の山、ということらしい。
もっとも、人造の山なので、これをもって、最高峰、といっていいのかどうか、よくわからないのだが。
そういえば、かなり前、新宿に行くために、よく、明治通りを歩いていたわけだけど、一回だけ、その途中、寄り道して、箱根山に行ったことがあるな。
その時は、ほんの興味本位、だったので、(といって、今回も、やっぱり、興味本位以外の何ものでもないんだが)特に、感慨もなかった。
ただ、かなり、時が経つのに、まったく、変わらない光景、というのには、少なからぬ、感銘を受ける。
自分も含めて、世の中が、こんなにも、変わり果ててしまったから、だろうけど。
(2009年5月記)