副都心線東新宿駅（東新宿 拡幅される明治通り）

西早稲田駅は、やたらと深いところにあるようだ。
地下深くまで、降りていくと、やっと、ホームに辿り着く。
ホームは、上り下りの間に、壁があって、仕切られていて、とても、狭い感じ。
その壁に、突起物があるのだが、どうやら、ベンチみたい。ホームが、狭いから、こんな形になるのだろうな。
座る、というよりも、壁に寄りかかるようにして、使うものらしいけど。
実際、寄りかかってみたが、うまくできていて、けっこう、座っている感覚はする。
ほどなくして、やって来た、地下鉄の車両に、乗り込む。
この列車、ホームに着いたら、いきなり、オーバーラン。
座席に座ったら、近くにいた、おばちゃんの一団が、このオーバーランで、えらい、はしゃぎようだった。
なんでも、着く駅、着く駅、全部で、オーバーランしている、ということだ。
まだ、路線は、新しいので、運転士が、慣れていないのかも。
オーバーランは、別にしても、新しい事物は、やはり、誰しもを、こんな風に、うきうきさせるのかもしれないな。
隣の東新宿駅で下車。
歩いていも、いいぐらいの距離なのだが、とりあえず、新しい、地下鉄路線に乗れたし。自分も、やはり、新しい物には、心動かされる、ということだ。
地上に出ると、南北に伸びる、明治通り。
学生の頃は、何度も、この通りを、歩いたものだな。
今でこそ、地下鉄路線が通っているものの、あの頃は、交通の便の、よくない場所だったので、新宿の街の、場末、という感じがした。
その取り残された雰囲気が、なんとなく、風情があって、よかったんだけど。
今、その明治通りに来てみると、道路は、拡幅中。
記憶の中にあった街並みは、すっかり、様変わりしていた。
新しいものに、心躍らされているうちに、懐かしいものは、なくなっていたのだな。
（2009年5月記）