総武線錦糸町駅(住吉付近大横川)

住吉付近大横川

南北に伸びる通りに出て、南へ南へと歩いていく。
静かで長閑な街並みだな。
ちょっと前の高度成長期、下町だった頃は、さぞかし、賑やかだったことだろう。
今では、そんな雰囲気は、もう、残っていない。
たぶん、一帯は、都市部の、閑静な住宅地になっていくのかもしれないな。
そして、昔の名残は、歴史的なテーマパークになるのかも。
そんなことを、考えながら、歩いていくと、東西に伸びる、新大橋通りとの、交差点。
西へ曲がり、新大橋通りに入って、そのまま、西へと進む。
しばらくすると、南北に横たわる、大横川の流れがある。
竪(たて)川の次は、大横(よこ)川か。
こんな風に、あたりは、広い範囲、道路もそうだが、川が、縦横に、並んで、格子状になっている。
まるで、京都などの、古都の町割のようだな。
なぜ、このようになっているのか、というと、江戸時代に、計画的に造成された、当時の、新興地だから、らしい。
つまり、江戸時代の初め、江戸の街の東端は、まだ、隅田川まで、だったのだが、その後、江戸の街は、拡大、膨張していき、ついに、隅田川の東側も、江戸の街に、組み込まれていったのだ。
その時、このような、格子状の街並みが、誕生したのだろう。
新興の江戸の街、今でいえば、本所、深川あたりになるかな。
そのような江戸の街は、明治時代になり、近代的な都市化の波が、押し寄せ、いつしか、埋もれてしまうのだが。
ところが、最近になって、街は閑静になってきて、さらに、歴史テーマパークも加わってきている。
このままいくと、遠い将来、このあたりは、古都、ということになるのだろうか。
今のところ、まったく、わからないけど。
(2009年5月記)