山手線品川駅(新幹線の引込線高架)

新幹線の引込線高架

そういえば、「なんとなくクリスタル」が、出版される、ちょっと前に、「クリスタルモーニング」、なんていう、歌が流行っていたような記憶がある。
ひょっとしたら、「なんとなくクリスタル」、という題名は、「クリスタルモーニング」から、とっているのではないか、と思っているんだけど。
この「クリスタルモーニング」という歌、失恋がテーマなのに、異様に、ポジティブな感じがしたな。
そのポジティブの根拠を考えているうちに、「なんとなく」、ブランドに行き着いたのかな。
ちょっと、わからないが。
新港南橋を渡る、再度、高浜運河の東岸へ。
交差点を北に曲がり、そのまま、北へと歩いていく。
ここらへんは、まだ、わずかに、かつての倉庫や、団地が、残っているようだ。
さらに、進んでいくと、新幹線の引込線高架、および、貨物船の高架が、目の前に現れる。
たぶん、この高架があるので、住環境がよくなく、古い団地も、建て替えられずに、残っているのかもしれない。
この高架を作っているとき、将来、あたり一帯が、高層住宅の建ち並ぶ、住宅宅地になるなんて、予想する者は、さすがに、いなかっただろうなあ。
せっかく、新幹線の引込線高架の直下に来ので、走っている、新幹線車両を、カメラに撮ろうかと思い、待ち構える。
そう思ったのだけど、いっかな、新幹線車両は、やって来ない。
待っていないときは、しばしば、見かけるのだが。いざ、待っていると、現れないな。
ところで、新幹線、といえば、高度成長期、ということになる。
新幹線の開業は、あの頃の、日本を象徴するような出来事かもしれない。
自分も、子供の頃、新幹線に乗ったのだが、その時の記憶は、今でも、残っている。たしか、速度計があったりした。
車窓から見る、風景は、本当に、信じられないぐらいの早さで、後ろへ後ろへと、消えてゆくのだ。
でも、あの頃の日本も、そして、とりわけ、自分の家も、貧しかったのに、なぜ何度も、新幹線に乗った記憶が、あるのだろう。
今は、世の中、豊かになったが、新幹線に乗った、なんて、もう、何年も前のこと、会社の旅行の時だけ。
今の自分にとっては、「夢の」超特急になってしまったのだな。
待ってても、引込線高架に新幹線車両は、来ないようなので、もう諦めることにする。
(2009年5月記)