山手線渋谷駅(大橋氷川神社境内)

大橋氷川神社境内

幅広の道路。交通量は、非常に多い。ひっきりなしに通過していく、幾多のクルマ。
さらに、南北に伸びる、環状道路、山手通りと立体交差している。
まるで、渦巻く大河のような、交通の流れだ。
このような、通りを渡るには、長大な歩道橋をもってしなければならない。
横断歩道、というのは、そもそも、無理だな。
歩道橋に上がって、246号線の北側へ。
歩道橋の上から、一帯を、あらためて見渡すと、駒場の台地が、目の前に、迫り出し、実に、ダイナミックな景観であることに気が付く。
高速道路のジャンクションとは、別に、こちらも、圧倒されてしまう。
246号線を渡り、歩道橋の階段を降り立つと、目の前には、急な石段と鳥居。
岬のように、迫り出した、駒場の台地の、その先端には、神社があるようだ。
その崖のように急峻な石段を登っていく。
登りきると、その先には、斜面に、張り付くようにして、鎮座まします、神社があるのかと思ったら、意外と、境内は広々としている。
どこをどう工夫したら、崖地に、このような、空間が生まれるのか、不思議な感じだが。異次元空間、というわけでもあるまいに。
そこだけ、ぽっかりと、開けた、静寂の世界。
鬱蒼とした、木々に、囲まれ、しんと、静まり返っている。
まるで、時間が止まったかのよう。
もし、そうなら、太古の雰囲気が、変わらず、残っているのかもしれない。一種のタイムカプセル。
そして、この先も、ずっと、変わらないのかも。
その時は、もう、246号線を挟んで、南側の、巨大な建造物、ジャンクションが、古びて、レトロ建築になっているかな。
たぶん、そうだろう。
(2009年5月記)