山手線大塚駅(大塚天祖神社)

大塚天祖神社

大塚駅で下車。
梅雨、というわけで、今日も、曇天だ。
最近、久しく、日の光を、見ていないような気がするなあ。
仕方がないけど。
南口に出て、そのまま南へ。
広場を横切り、商店街に入る。
大塚、というと、今は、うらぶれた感じの街、という印象だが。
ただ、こうして、商店街の中に入ると、落ち着いた雰囲気もする。
そんな街中を、さらに、南へと進んでいくと、天祖神社
創建は、鎌倉時代巣鴨の総鎮守だ。
大塚、ではないのかな、と思うのだが、実は、本来の大塚は、ずっと南側のはず。
なぜ、そんなことになってしまったのか、というと、以下のような経緯がある。
大塚に設置するはずだった、「大塚駅」が、予定よりも、ずっと、北側になってしまい、でも、駅名を変更するわけにもいかず、そのまま、「大塚駅」で、開業してしまったのだ。
そのおかげで、大塚駅の周囲の地名が、「大塚」になってしまった。
(余談だが、大塚の名前の由来になった塚が、茗荷谷駅の近くにあるそうだ。機会があれば、探索してみようと思う)
もっとも、明治時代の地図を見てみると、今の大塚駅の周辺には、天祖神社ぐらいしか、見当たらない。
巣鴨駅には、中山道が通っていたので、すくなくとも、江戸時代からは、そちらの方が、賑やかだった感じだ。
とすると、いつの間にか、駅ができて、さらに、地名まで、変更されても、気付かれなかったのかな。
そんなことは、ないだろうけど、例えば、「本巣鴨駅」、なんて、駅名には、ちょっと、しづらかったのかも。
ともあれ、当時、何もない場所に、大塚駅が、開業したのだ。
そして、その後、大塚駅は、どうなったのだろうか。
果たして、とても、繁華な街になったらしい。
今の池袋、あるいは、それ以上かもしれない。
もっとも、今では、すっかり、忘れ去られてしまった。
すべては、昔の、夢の跡だ。
(2009年6月記)