常磐線亀有駅(亀有駅北口制服姿の両さん像)

亀有駅北口制服姿の両さん像

亀有駅の北口に出てみる。南口に比べて、再開発はされていず、まだ、昔のままだ。
こちらには、制服姿の両さん像がある。
実は、この像が建つよりも、ずっと前、両さんが気になって、一度、行ったことがあるのだが。
駅前にたしかに交番があるのだが、もちろん、両さんとは、関係なかった。
その頃は、南口の再開発はまだで、金町ほどではないにしろ、寂れた感じの駅前だったなあ。北口の方は、今でも、そうなんだけど。
そんなわけで、亀有駅に来てしまうほどに、両さんの登場は、とても、印象的だったわけである。
今でも、覚えているのが、中川君が配属されてきた時、拳銃に対する、ガンマニア的な講釈が、続く場面。
警察官としては、とても、不謹慎な感じなのだが、マニア心の方が優先されてしまうのだ。
もう一つ、江戸川で、両さん、中川君が釣りをしている時、橋で、交通事故が起こる。
クルマが、江戸川に落ちそうになっているのだが、橋の上が、千葉県と東京都の、境になっていることに気付いた両さん、事故処理をしたくないので、そのクルマを、千葉県側に落として、その処理を、千葉県警にさせようとする。
こちらも、釣りの方が、優先されている。
ちなみに、釣りの最中、両さんが、鯉こくを食べたければ、柴又の川魚、云々、という、言葉があるけど、これは、柴又の川甚、のことだろうな。
実際の警察官が、こんなことを、しているわけでは、ないのだろうけど。
ただ、非番の日、たまたま、モデルガンの趣味があったり、釣りが趣味だったり、そういうことは、あるかもしれない。しかも、実生活では、そのような趣味が、主、だとしたらどうだろうか。
つまり、両さんのマンガは、そういうことを、いっているわけかな。
生産(職業)よりも、消費(趣味)の方が、重視される、ということだ。
ここで、寅さんの映画に戻るけど、その世界は、家族と地域社会と労働、から成り立っていた、と思う。両さんの世界とは、異質なのだ。
とすると、ひょっとしたら、寅さんの映画の世界を思い浮かべ、夢見る、視点、場所、というのは、両さんのいる世界、なのかもしれない。
なんか、だんだん、寅さんと両さんが、結び付いてきたかな。
(2009年6月記)