常磐線亀有駅(亀有駅北口の亀有公園)

亀有駅北口の亀有公園

駅前を東側に歩き、街中に入っていくと、すぐに、道路の北側に、亀有公園がある。
両さんの交番は、この公園に面して、あることになっているのだが。
もちろん、両さんは、空想の世界なので、亀有公園は、変哲もない公園にすぎない。
ただ、駅前に、銅像を立てるぐらいだったら、この公園にも、交番を模した、両さん博物館ぐらい、あっても、よさそうな気がする。
テーマパークとしては、面白いと思うけど。
そういえば、両さんのマンガで、最も、好きなのは、この亀有公園を、中川君の財力で、人工の海辺リゾート地に、変えてしまう話。
壮大な無駄、というところだが、主眼は、別のところにある。
つまり、職場である、交番のすぐ近くに、リゾート地を作ってしまう、というところが、話の中心、なのだろう。
なぜなら、海辺リゾート地なら、わざわざ作らなくても、何らかの、交通手段を使えば、いくらでもあるからだ。
このコンセプトを実現したのが、バブルの終わり頃に、オープンした、ワイルドブルーヨコハマやスキードームSSAWS、なのかもしれない。
両さんのマンガの方が先かどうか、忘れたが、たぶん、先だと思う。
ただ、このような施設は、もう、跡形もなく、消えてしまったな。
今の世の中、仕事で、へとへとになっていて、そんな近くに、人工のリゾート地など、あっても、目障りなだけかもしれない。余計、くたびれるだけなのだ。
勝ち組なら、どう考えても、人工のではなく、本物の、リゾート地に行くだろうし。
ちょっと話は変わるけど、それにしても、スーパー金持ち、中川君と、下町の両さんが、なんら、違和感もなく、行動を共にしている様は、本当に、安定期の頃やバブルの頃を、象徴しているように思う。
あの頃は、マンガではなくとも、実際、世の中が、そんな感じだったな。
つまり、金持ちと下町が、等価だったのだ。種類の違いでしかなかった。
両さんのマンガ、最近は、見ていないから、わからないけど。今も、そのままかな。
ちょっと前に、ちらっと、見たのだが、スーパー金持ちの中川君が、ただの、イケメンになっていたように、感じたのだが、気のせいだろうか。
どちらにせよ、自分にとっては、もう、過去のマンガだ。
それに、こんな風に、銅像になっていること自体、過去のもの、ということを、表しているようにも思えるし。
そんな時は、寅さんの映画でも見るしかないのかな。
寅さんが夢見る、過去ではなく、寅さんが愛された、時代を、懐かしむために。
(2009年6月記)