東武伊勢崎線越谷駅(越谷駅東口再開発)

越谷駅東口再開発

越谷駅東口の北側には、越谷駅東口再開発の工事現場がある。
たしか、この場所には、以前、飲食店などが、ごちゃごちゃと、固まっていたように、記憶しているが。
今は、すっかり、きれいに、なくなってしまったな。
地方都市には、こうした、ラビリンスのような、商店の密集地帯があったりするのだが、これで、少なくとも、越谷駅周辺からは、姿を消したようだ。
ということは、越谷駅周辺も、地方都市から、新興住宅地になりつつある、ということか。
ところで、越谷、というと、最も、印象深く、思い出すのが、駅の、はるか西側、県民健康福祉村と、その北側に、広がる、見渡す限りの、田園風景だ。
県民健康福祉村は、おそらく、いや、間違いなく、雰囲気的に、バブルの頃、オープンしたのでは、と思う。
もっとも、特に、県民健康福祉村には、用は、なかったのだけど。
北を目指して歩いていたら、たまたま、目の前に立ちはだかったのが、この、広大な、施設。
ものすごく広大で、贅を尽くしているのに、まったく、誰もいなかったな。
まるで、砂漠の蜃気楼、砂上の楼閣、バブルの夢の跡、というところ。
そんな、県民健康福祉村を、東側に、大きく迂回しながら、その、北側へ出る。
すると、眼前には、大袈裟に言えば、地平線まで、青々とした、稲穂が、まるで、海のさざ波のごとく、揺れていたのだ。
用水路の脇の道を、北へ北へと、歩いていく。稲穂の海原を、分け入るような感じ。
都心から、郊外、といっていいような、距離に、こんな、田園風景が残っているとは。
しばらく、進んでいくと、東西に伸びる、田舎びた、道路。その道路を、少し、西へ。
やがて、北側に、これもまた、随分と、長閑な、石神井神社、という神社が、鎮座していたりする。
昔は、こうした光景の方が、当たり前だったのかな。
とにかく、もう一度見たい、景色の中では、間違いなく、三本指に入るほど。
だが、果たして、今も、その景色が残っているかどうか、ちょっとわからないけど。
(2009年7月記)