東武伊勢崎線越谷駅(越谷市市役所)

越谷市市役所

越谷市中央市民会館の、通りを挟んで、北側には越谷市市役所がある。
建物自体は、中央市民会館のような、特別さはなく、普通なのだが。
ただ、その東側には、葛西用水、柳の並木があり、川面に映る、その姿は、やはり、美しい。
ところで、実は、かつて、越谷市市役所のある、このような場所から、東へ東へと、歩き、武蔵野線吉川駅まで行ったことがあるのだ。
南へ流れている、元荒川は、すぐに、流路を、東へと変えるので、元荒川沿い、ということになる。
そのときは、元荒川の南側を進んだ。
進んでいくたびに、古い寺社や、神社が、次々と、現れたな。
こんな風に、寂れはて、何もない、長閑なだけの、一帯に、なんで、寺社や神社が、たくさんあるのか、不思議に思ったものだ。
逆に、今は、賑やかで、人口も多いのに、あまり、寺社や神社を見かけない、神奈川県のような例もある。
もっとも、これをもって、歴史があるかどうか、という判断は難しい。その地域によって、寺社や神社の、意味合いが、違うからだ。
ただ、寺社や神社がある、ということは、それなりに、かつて、豊かな歴史があった、ということは、間違いない。
余談だが、吉川駅南側、中川の東岸も、寺社、神社が多くある。さらに、もう一つ例を挙げると、足立区、荒川の北岸、尾久橋通りから日光街道にかけての一帯もそうだ。
越谷から吉川駅にかけて、の場合は、ひょっとしたら、その南側、武蔵野線の近くに、見田方遺跡というのがあるのだが、それと関係しているのかもしれない。
今となっては、わからないけど。
時間があれば、もう一度、行ってみたいなあ。でも、たぶん、無理だ。それに、かつての、風景が、今も、残っているのかどうか、心もとないし。
ということで、踵を返して、越谷駅に向かう。
心の中に、かつての関東平野の原風景、美しい水郷の景色を、携えながら。
(2009年7月記)