りんかい線東京テレポート駅(臨海副都心青海地区北側R区画プロジェ

臨海副都心青海地区北側R区画プロジェ

時間が経つにつれ、ますます、見物客が増えていくようだ。
もはや、広場は、地鳴りのような、どよめきに包まれ始めている。
そんな中、なんとなく、いたたまれなくなって、群衆に紛れるようにして、広場から脱出。
予想外に、巨大な、等身大ガンダムを目の当たりにし、己が身の丈の、小ささを、悟って、居づらくなったわけかな。
そんな感覚のためか、広場を出るとき、振り返って見ると、なんだか、ガンダムの像に、後光が射しているようにさえも見えた。
他愛もない、おとぎ話が、この群衆のおかげで、神話になっていくような気もする。
ところで、ガンダムが、世に出たのは、高度成長が達成された後の、安定期の頃。
生活にも、余裕が生まれ、日本が、自信を持ち始めた時期だ。
ちょうど、その頃の若者世代、新人類なんて、呼ばれていたっけ。自分も、その中に入っていたのだけど。
その、新人類君たち、ガンダムの中に出てくる、「ニュータイプ」、を気取っていたようにも思う。
もっとも、常識と見識を持つ大人にとっては、ただただ、眉をひそめてしまう、そんな、存在だったに違いないのだが。
そのような昔の思い出に、浸りながら、都立潮風公園を出て、南へと、歩き、途中、東に向きを変え、そのまま、東へ東へと、進んでいく。
こうして、臨海副都心の中を歩いていると、まわりの光景は、さしずめ、ガンダムの中に出てくる、スペースコロニーに見えなくもないな。
しばらくすると、通りの北側には、臨海副都心青海地区北側R区画プロジェクトの予定地。
まだまだ、スペースコロニー臨海副都心の開発は、続いているようだ。
(2009年8月記)