丸ノ内線新宿御苑前駅(新宿御苑入口)

新宿御苑入口

住宅地の中を、北へと、歩いていく。
しばらくすると、東西に伸びる、幅広な、交通量の多い、甲州街道
すぐ東側には、南北に伸びる、外苑西通りとの交差点があり、西側には、甲州街道新宿御苑トンネルが、口を開けている。
そのトンネルから、溢れ出すように、クルマが、ひっきりなしに現れ、目の前を通り過ぎて行く。そして、広い交差点では、多くのクルマが、渦巻くように、思い思いの方向に、向かっていく。そんな光景を見て、一瞬、戸惑ってしまった。
新宿御苑近くの、静かな、住宅街から、いきなり、喧騒の真っ只中に、放り出されたような気がしたからだ。
そういえば、江戸時代、このあたりには、四谷大木戸という関所があり、その西側一帯は、宿場町、内藤新宿があって、たいへんな賑わいだったそうだ。
今も昔も、この喧騒ぶり、変わらないのかも。
さらに言うと、同じ場所には、当時、四谷水番所があり、ここまで、流れてきた、玉川上水が、向きを、南側へ変え、そのまま、南へと流れ下り、渋谷川に、合流していたらしい。
余った水を、排水していたのだろうけど。
多摩川から、はるばる、やって来た水が、渋谷川に流れ込んでいる、というのは、不思議な感じだな。
こう見ていると、なかなか、活発な場所ではあるようだ。
そんな中、いったん、西側に歩き、南へ向かうと、新宿御苑の入口。
再び、静寂の空間へと、戻って行く。
(2009年9月記)