山手線西日暮里駅(諏訪神社から西日暮里駅を望む)

諏訪神社から西日暮里駅を望む

境内には、木々が、鬱蒼としていて、本当に鎮守の森、という感じだ。
まるで、緑の葉で葺いた、屋根のある、建物みたい。
静かで、居心地のよい、空間を、樹木が作り出しているのだ。
そんな境内を、東側に歩いていくと、崖があり、下を見下ろすと、山手線と西日暮里駅がある。
こうして、台地、山の手から、線路を見下ろしていると、山手線というのは、つくづく、名前の通り、山の手と関係の深い路線だな、と思ってしまうな。
ところで、眼下に見える、西日暮里駅についてなのだが、山手線の駅の中では、際立って、新しい駅となっている。開業は、高度成長期の後半のことだ。
他の駅は、ほとんどが、明治時代に開業し、残りも、大正時代。
山手線における、東京都心部内の、拠点間移動は、もう、この、大正時代で、完成してしまったのだろう。
ということは、西日暮里駅は、拠点間移動として、特に、必要があったわけでもないに違いない。
実際、西日暮里駅と日暮里駅は、かなり、近いのだ。
では、なぜ、西日暮里駅が、誕生したのかというと、たぶん、千代田線が開通したことに伴い、その接続駅として、設置されたのだろう。
さらに言えば、日暮里駅でもよかったのだが、わざわざ、別の駅を作ることで、乗客を、分散させたのかもしれない。
新宿駅新宿三丁目駅との関係と同じかな。
もっとも、日暮里の台地から、見下ろしていると、そんなことは、どうでも、よくなってくるな。
なにせ、山手線は、山の手の路線なわけだから、それ以外の、用途は、あまり、重要ではないのだろう。
そんなわけで、西日暮里駅のまわりは、あまり、ぱっとしてはいないのだな。
(2009年9月記)