東武伊勢崎線東向島駅(隅田川に架かる白鬚橋)

隅田川に架かる白鬚橋

明治通りを、西へ。
すぐに、隅田川に架かる、白鬚橋。
昭和の初め頃、完成している。(先行して、木製の橋が、大正時代にできている)
それ以前は、渡し船だったのだが、その渡船場、とても、古い。
隅田川の渡しの中では、最古であり、その歴史は、少なくとも、奈良時代まで、遡る。あるいは、それ以上かも。
太古の、街道は、今の王子の南、豊島から、千葉県市川の北側、国府台を、結んでいたのだが、どうやら、白鬚の渡しは、その一部だったらしいのだ。
ちなみに、昔は、橋場の渡し、という名前だが。
だとすると、隅田川東岸、白鬚の渡しの船着場近くの、白鬚神社も、同じように、古いのだろう。
もっとも、白鬚神社と、この太古の古道、どういう関係があるのか、さっぱり、わからないけど。
そもそも、白鬚神社というのは、もとは、新羅(しらぎ)神社だったらしいのだが。
もし、新羅神社だったとすると、白鬚神社は、古代、朝鮮半島からの移住者が、この地に、入植した、ということの、痕跡なのかもしれない。
その当時、一帯は、一面、見渡す限り、湿地帯、葦原だったはずだ。
そんな中、いったい、どのような、生業で、生活していたんだろう。やはり、漁業なんだろうな。たぶん、海運なども、やっていたのかもしれない。
それで、渡船場の運用を、任された、とも、考えられる。
昔のことなので、今となっては、わからないが。
(2009年9月記)