総武線船橋駅(高層住宅西側の湿地帯)

高層住宅西側の湿地帯

パークハウス プレシアタワーの西側に、忘れ去られたような一帯が広がっている。
古ぼけた、家並み、荒れ果てた疎林。
何だろうかと、興味を惹かれ、行ってみた。
湿地帯のようになっているのは、わかったのだが、それ以上は、わからない。
そのまま、南へ南へと、歩いていく。
しばらくすると、東西に伸びる、京葉道路の高架。
高架下には、水面が、南に、まっすぐ、伸びていて、その先は、海だ。
とすると、湿地帯は、川なのだろう。
ただ、このあたりからは、両岸に、埋立地が、広がっているので、地形的には、あたかも、河川に見えるけど、でも、周囲の、雰囲気は、もう、海、という感じがする。
おそらく、以前は、この場所が、すぐ、海岸だったに違いない。
ふと見ると、その川に、橋が架かっていた。
橋を渡り、川の、東岸へ。
今度は、北へ、歩いてみる。
すると、湿地帯の東側。林の中、歩道が、伸びていた。さっそく、湿地帯に、入ってみる。
こんな場所が、あったのだ。
ひょっとしたら、自然公園にするために、放置されているのかもしれない。それで、忘れ去られたような場所なのかな。
歩道を歩いていると、湿地帯の淀んだ水辺には、大きな白鷺が、いたりする。
カメラを向けたら、しばらく、じっとしていたのだが、シャッターを押す間際に、飛び去ってしまった。
こんな風に、湿地帯の中にいると、船橋、ということを、忘れてしまいそうだ。
だが、実は、この風景が、船橋の、元の姿だったのかもしれない。
つまり、大昔は、船橋中が、このような湿地帯だったのだろう。
完成したばかりの、巨大な、高層住宅を訪れたら、期せずして、船橋の原初の、湿地帯を見ることができたわけか。
妙な巡り合わせなのか、必然的なのか、わからないが。
(2009年9月記)