田園都市線三軒茶屋駅(三軒茶屋二丁目 蛇崩川緑道)

三軒茶屋二丁目 蛇崩川緑道

蛇崩川の名前についてだが、もちろん、流れている場所に、蛇崩、という地名があったからだろう。
それと、蛇は、その体型が、細長いので、なんとなく、小川、細流、の名前になりやすかったのかもしれない。
いずれにせよ、蛇崩川の流域全部が、地滑り地帯、というわけではない。
現に、今、歩いているところも、実に、長閑な、山の手住宅地だ。
そんな、蛇崩川跡地なのだが、徐々に、カーブを描き、西側へ、南西側へと、向きが変わっていく。
もう、今さっきの、三軒茶屋の、賑やかさは、ここまでは、まったく、届かない。
もっとも、まだ、町名は、三軒茶屋なのだが。
ところで、この、三軒茶屋の地名なのだが、江戸時代、田中屋、信楽、角屋、という、三軒の茶屋が、あったかららしい。
でも、本当に、そうなのだろうか。
もし、そうなら、茶屋が、二軒だったら、二軒茶屋、七軒だったら、七軒茶屋、になるわけだが。
と思ったら、実際に、そういう地名、あるらしい。
とすると、茶屋の軒数が、地名になるような場所には、他に、名前になるような、特徴も、歴史も、なかったんだろう、と考えた方がいいかな。
「三軒」に、何か、意味があるなんて、深読みすると、行き詰ってしまう。
たまたま、そういう、仮の地名が、あって、いつしか、歴史のいたずらで、無視できないほどの大きな街になり、仮の地名が、本物の地名になった、そういうわけだろう。
実際、江戸時代より前、主要幹線道路は、今の、三軒茶屋の、西側、東側を、南北に、伸びていて、その真ん中は、何もなかったのだ。
蛇崩川の細流が、静かに、流れていただけ。
もっとも、今も、三軒茶屋は、例外として、ここらへんには、特に、何もないけど。
閑静な住宅街が、広がるばかり。
(2009年10月記)