東急バス弦巻営業所(蛇崩川緑道の行止まり)

蛇崩川緑道の行止まり

傍らに、小川の流れる緑道を、西へと、進んで行くと、突然、南北に伸びる、通りに、出てしまう。
今までの、せっかくの、静かな、木陰の道、ささやかな水流が、夢のようだ。
しかも、その通りの、西側には、東急バス弦巻営業所の敷地。
蛇崩川緑道は、ここまでで、その先は、完全に、途絶えている。
もっと、蛇崩川緑道が続いていれば、と思うのだが、残念だ。
ただ、東急バスの営業所が、蛇崩川の源泉、というわけではないので、気を取り直して、さらに西へ。
東急バス弦巻営業所の北側を迂回してみる。
果たして、蛇崩川緑道は、復活しているようだ。
ひょっとしたら、将来的に、少しは、緑道を伸ばすのかもしれないな。
もっとも、再度、出現したものの、やはり、すぐに、途絶えてしまう。
すでに、まわりは、宅地化されているので、これ以上、緑道を整備するのは、無理なようだ。
ところで、このあたり、昔は、鎌倉街道が、南北に伸びていたらしい。
ちなみに、鎌倉街道で、ここから先だと、世田谷、ということになる。
その世田谷に、吉良氏が進出して、ようやく、一帯は、開けてきたわけだが。
たぶん、鎌倉街道沿い、ということが、世田谷にとって、重要だったのだろう。
さっきの、蛇崩川合流地点にある、弦巻神社も、創建当時は、鎌倉街道から、ちょっと、東側に入ったところ、という場所だったに違いない。
その東側一帯は、かなり離れるが、馬引沢なんて、あまり、通りたくないような、地域もあり、未開地が、広がっていたのかな。
その突端に、弦巻神社があったわけだ。
そのような昔に、思いを馳せながら、さらに、西へ。蛇崩川源流への道行きは、続く。
もう、緑道はないので、川が流れていたという痕跡の残る、地形が頼りだ。
(2009年10月記)