東急世田谷線上町駅(世田谷一丁目 代官屋敷跡)

世田谷一丁目 代官屋敷跡

普通の道路だな、と思いつつ、歩いていると、通りの南側に、代官屋敷跡。
いちおう、名所には、なっているのだろうが、代官屋敷なんて、江戸時代、どこにでも、あったわけで、とくに珍しい建造物、というわけでもないだろう。
ただ、珍しければ、かえって、珍重され、残ったかもしれず、あまりに、平凡であれば、逆に、時代の波に押し流され、残らないものだ。
とすると、建物自体が、珍しいのではなくて、残っているということが、珍しい、ということになる。
そういった意味では、ここにある、代官屋敷、やはり、貴重なのかもしれない。
もっとも、特に、入ってみようとも、思わないな。
やっぱり、ただの、大きな、農家の家屋にしか見えないし。
ちなみに、高度成長期に頃の、世田谷の、写真を見ると、まわりにある建物は、みんな、この、代官屋敷のよう。
昔から、あんまり、変わっていないのだ。
ようするに、ここらへん一帯が、時代の荒波にさらされることのない、いたって、穏やかな地域、ということなのかな。
かといって、時代に取り残された、という、うらぶれた感じは、しない。
時代に取り残されたのではなく、時代とは、無関係なのだろう。
だから、郊外山の手、田園都市、なのだ。
近くで、変化しているとすれば、246号線沿いぐらい。
三軒茶屋の、三軒の茶屋も、なくなっている。(三軒のうち、一軒は、別の業種として、残っているらしい)
他の地域に比べれば、それほどの、変化ではないかな。
(2009年10月記)