東急世田谷線世田谷駅(東急世田谷線世田谷駅)

東急世田谷線世田谷駅

東急世田谷線世田谷駅へ、やっと、到着。
ホームは、改札もなく、とても、小さい。
そして、そこには、他に、誰もいない。
まるで、辺鄙な場所の、ローカル線のようだ。
このタイプの、路面電車然とした路線、他には、荒川線がある。
ただ、荒川線の方は、いつも、混雑していて、長閑な感じは、微塵もない。
そういった意味では、東急世田谷線と荒川線は、似て非なるものだろう。
将来、荒川線沿線が、世田谷のような、閑静な住宅地になったり、観光地にでもなれば、ひょっとして、東急世田谷線みたいになるのかもしれないが。
もっとも、そうなったからといって、特に、どうということもないけど。
ところで、東急世田谷線なのだが、三軒茶屋駅から、終点の下高井戸駅まで、何回か、乗ったことはある。
乗ったときは、通勤時間帯ではなかったので、本当に、そうかどうか、わからないが、通勤路線、という感じではなかったな。
まるで、閉じられた、テーマパーク内を走る、輸送機関、そんな、感じ。
実際、一帯は、幹線道路もなく、迷路のような、細い道しかないので、周囲とは、隔絶しているわけだけど。
そんなことを、考えているうちに、車両が、ホームへ。
外から見ると、車体は、小さく見えるが、中は、広くて、快適だ。
しかも、混んでいないで、ゆっくり、座れる。
料金は、都営バスのように、乗るときに、支払う。
そういえば、三軒茶屋駅では、改札が、ちゃんとあって、そこで、料金を、投入するんだっけ。
切符を購入するわけではないので、なんとなく、テーマパークに、入場料を払って、入るような気がするのだ。
車両は、その、三軒茶屋駅に、滑り込み、到着。
料金は、払い済みなので、そのまま、なにか、釈然としない感じで、歩いていく。
いつしか、導かれるようにして、地下道へ。
もう、田園都市線三軒茶屋駅だ。
駅構内は、いつものごとく、喧騒の中。さっきまでの、閑静な雰囲気は、もう、ない。
現世に戻れたような気分がする。そして、なにやら、ほっとした気分だ。
(2009年10月記)