つくばエクスプレスつくば駅(つくば駅周辺)

つくば駅周辺

ほどなくして、列車が、やってくる。
さっそく、乗車。
みどりのの街とも、これで、お別れだ。
中心のない、のっぺりした、印象の薄い街だったな。
たぶん、こういうところは、歴史がないから、特徴もないし、そもそも、街の中心もないのだろう。
歴史といっても、つくばエクスプレスが、開通して、初めて、その歴史が、始まったわけだから、当然だけど。
ただ、駅前は、まだ、再開発中みたいだから、それが、完成すれば、いちおう、駅が、街の中心、ということになるはずだ。
今よりは、少しは、賑やかになるに違いない。
でも、どうせ、駅近くには、どこかで、見たことあるような、ショッピングセンターが、開業し、駅前広場のまわりや、メインストリートの両脇には、これもまた、どこかで見たことあるような、チェーン店が、軒を連ねることになるんだろうな。
郊外は、どこも同じ。それでいいのかもしれないが。
そんなことを考えているうちに、つくばエクスプレスは、なおいっそう、北へ北へと、疾走していく。
車窓の風景も、いつしか、森林が多くなり、都心から、離れていっていることを、いやがうえにも、実感させてくれる。
都心でも郊外でもない、どこか、遠くへ向かっているのであろうか。
そう思った瞬間、ふいに、列車は、地下トンネルへ。
そして、しばらくして、なにやら、仰々しいまでに、大きなホーム。そこへ、ゆっくりと、吸い込まれていく。
終点、つくば駅だ。
改札を、抜け、階段を上がって、地上へ出る。
なんと、眼前には、もう、とっくに、遠ざかったと思っていた、郊外の風景。
以前、来たことがあるので、特に、驚かないけど。
どこも、同じだが、それでいいのかもしれない。
(2009年10月記)