京成電鉄京成稲毛駅(稲毛海岸の団地群)

稲毛海岸の団地群

千葉街道を渡り、さらに、南西方向へと、歩いていく。
京成稲毛駅あたりから、千葉街道までは、歴史のありそうな、雰囲気の道程だったが、千葉街道から先は、ニュータウン、という感じだ。
実際、通りの、東側には、稲毛海岸三丁目団地が、広がっている。
この団地が、できたのは、高度成長期の、終わり頃。
まさに、日本が、坂の上を、突き進んでいた時期だ。
もっとも、その代わりに、海岸の埋め立てが進み、稲毛浅間神社の、美しい景観は、なくなってしまったのだが。
そういえば、漫画のサザエさんで、こんな、話があったっけ。
波平が、団地の真ん中で、怒って、何か、喚いている。その傍らには、潮干狩りの道具を持った、当惑した顔の、カツオやワカメ。
何を喚いているのかというと、この場所で、つい、この間、潮干狩りをしたばかりなのに、いつの間にか、団地になってしまった、ということ。
団地の真ん中で、潮干狩りの道具、持って、喚いていれば、たしかに、妙な光景なのだが、波平にしてみれば、こんなに早く、埋め立てが進み、団地ができてしまうと、おちおち、潮干狩りも、できない、というわけだ。
まさか、波平が、訪れていた、団地は、ここではないんだろうなあ。
でも、波、打ち寄せる、海辺に鳥居の立つ、昔の写真を見ていると、あり得るかも、と思ってしまう。
そんな時代も、もう、過ぎ去った、昔になってしまった。
(2009年11月記)