日比谷線神谷町駅(神谷町駅付近 桜田通り)

神谷町駅付近 桜田通り

高田馬場駅から東西線茅場町駅で、日比谷線に乗り換える。
神谷町駅で下車。
地上に出ると、幅広の桜田通り。
さすがに、休日だと、閑散としているな。
もっとも、平日、来たことないので、どのぐらい、混んでいるのか、わからないけど。
ただ、休日で、静か、という以上に、地形的に、東の愛宕山と、西の六本木の台地に、挟まれた谷地なので、ちょっと、陰々とした感じはする。
それに季節は、晩秋。たださえ、侘しさが、募ってくるのだ。
そんな桜田通りを、歩きながら沿道を見てみると、今風の瀟洒なお店もあれば、ときに、古いお店もあり、新旧が混在していて、興味深い感じがする。
たぶん、古いお店の方は、高度成長期の頃、この場所に、できたのに違いない。
そういえば、ちょっと前、映画「ALWAYS三丁目の夕日」というのをやっていたが、その舞台は、たしか、このあたり、ということだ。
しばしば、映画の中に、登場する、大通りは、今、歩いている、桜田通り。
そして、その、大通りから、東側、つまり、愛宕山の麓に、「ALWAYS三丁目の夕日」の街は、広がっていたのだろう。
時代設定は、高度成長期の初め頃。
映画を見ると、あの当時、このあたりは、なんと、活気があって、賑やかだったのだろう、と思ってしまう。(もちろん、ドキュメンタリではなく、創作、とはわかっている)
このすぐ近くに、日比谷線神谷町駅は、まだ、なく、でも、ほんの数年後には、開業するはずだ。
きっと、大歓声をもって、迎えられたに違いない。
あれから、もう、半世紀。
すっかり、歓声もなくなり、静かな、佇まい。
もはや、誰もいなくなった。
(2009年11月記)