東西線大手町駅(パレスホテル建替計画工事現場)

パレスホテル建替計画工事現場

内堀通りを、さらに、南へ、歩いていく。
しばらくすると、東側に、パレスホテル建替計画の工事現場。
また、新しい、高層ビルが、誕生しようとしている。
大手町、丸の内の再開発は、とどまる所を知らず、という勢い。
ところで、パレス、というと、宮殿。
そういえば、江戸城跡だとばかり思っていたが、実は、宮殿でもあったのだ。
いちおう、宮城、という、便利な言葉があるので、江戸城跡でも、宮殿でも、どっちでも、いいんだろうけど。
たぶん、普段は、濠や、石垣などを、目にしているので、宮殿、という、感じが、しないのかもしれないな。
でも、そうだとしても、では、なぜ、京都から、天皇が、移られたとき、江戸城跡を利用するのではなく、皇居を、新しく、造営しなかったんだろう。
有り体に言えば、巡幸の途中、江戸城跡に立ち寄った際、留め置かれ、そのまま、なし崩し的に、そこが、皇居に、なってしまった、ということらしい。
もっとも、だからといって、本当の、首都が、どこだとか、そういうことを、突き詰めることに、意味があるとも、思えないけど。
ひょっとしたら、日本の歴史においては、正式な首都、平城京平安京、特に、平安京の置かれた時代が、特殊だった、と考えた方が、いいのかもしれない。
それ以前、皇居は、頻繁に、移動していたわけだし、それ以降は、鎌倉や、江戸が、中心だったり、戦国時代なんて時期も、あったのだ。
そもそも、遷都の詔、というのも、事実上、平城京平安京に対してだけらしいし。
ということは、つまり、日本の国体においては、首都、という考え、あまり、重要ではないのだ。
そのように考えてくると、天皇は、明治維新このかた、ずっと、巡幸の途次、なのかもしれないな。
日々旅にして、旅を栖とす、というわけだ。
こちらの方が、ずっと、日本的な気がする。
(2009年12月記)