半蔵門線神保町駅(神保町の古本屋街)

神保町の古本屋街

高田馬場駅から東西線九段下駅で、半蔵門線に乗り換える。
神保町駅で下車。
地上に出ると、そこには、有名な、神保町古本屋街が広がっている。
といっても、こうした古本屋、入ったのは、学生の頃くらいかな。
今は、新刊の本すら、読む時間がないのに、古本まで、とても、手が回らない。
それに、本を、持って帰っても、家、狭いし。
そう考えると、古本というのは、手の届かない、贅沢な、娯楽なのかもしれない。
学生の頃は、試験が、終わると、とにかく、本を読むのが、とても、楽しみだった。
とりあえず、学生を、卒業すれば、試験は、なくなるわけで、そうなると、ある程度、好きなだけ、本、読めるのに、と思ったのに。
読む時間なんか、まったくない。あっても、疲れていて、その気にならない。
だけど、こうして、巨大な、古本屋街があるわけで、世の中には、ちゃんと、需要があるはずだ。
もっとも、その、需要、というのは、ほとんど、学生さんかも。
どちらにしろ、古本屋街なんて、自分にとっては、姿かたちは、見えているのに、まるで、近付けない、蜃気楼のようなものなのだ。
そういう、世の中なので、仕方がないけど。
ということで、古本屋街を、後にするしかない。そもそも、朝なので、本屋、全部、閉まっているということもあるが。
芳醇な、活字の海に、抱かれるのは、果てない夢。
結局、寒々しい現実を、歩くしかないのだ。
(2010年1月記)