総武線秋葉原駅(総武線神田川橋梁)

総武線神田川橋梁

御茶ノ水は、喫茶店の街だった、なんて言うと、昔は、喫茶店に、入り浸っていたみたいな口振りだが、実は、喫茶店には、まったく、縁がない。
ドトールに入るぐらいだ。
いや、最近は、ドトールにすら、行っていないな。
そのように、喫茶店に、まるで、興味のない自分でも、御茶ノ水の喫茶店には、入ったことがある。
だから、昔の、御茶ノ水は、喫茶店の街。
今は、もう、そんな感じは、しない。
昔は、世の中が、のんびりしていたのだろうな。
そんな御茶ノ水の街を離れ、いったん、通りを、南へ。
東西に伸びる、靖国通りに入り、今度は、東へと、向かう。
すぐに、南北に伸びる、大通りとの交差点。北へ曲がり、そのまま、北へ。秋葉原の街は、近い。
中央線の高架を潜ると、その先は、神田川に架かる、昌平橋
かつては、一口橋と呼ばれていたそうだ。
ここにも、一口、と思ったが、昌平橋の袂から、坂を上がったところ、御茶ノ水駅のあるあたりに、かつて、太田姫神社、別名、一口稲荷があったのだ。
その、一口稲荷への坂が、今は、淡路坂だが、かつては、やはり、芋洗坂、という名前だったらしい。
そして、坂を、下ったところにある橋、今の昌平橋は、そういうわけで、一口橋、なのだ。
その昌平橋から、西側を見やると、上空には、総武線神田川橋梁。
まるで、深山幽谷、切立った、峡谷に架かる、鉄橋みたい。
昭和の初め頃に完成。いまだに、現役だ。
御茶ノ水も変わったし、秋葉原も変わったけど、この鉄橋だけは、昔のまま、というわけか。
もっとも、その昔から変わらぬ鉄橋を見上げている、自分も、街並みと同じように、変わってしまったのかもしれないけど。
(2010年1月記)