山手線新橋駅(浜離宮庭園内堀)

浜離宮庭園内堀

真冬の、浜離宮庭園というのは、実に、寂しいものだ。
実際、まわりを、見渡しても、誰もいない。
見るべきものもないので、当たり前か。
そんな静かな庭内を、どんどん、南へと、歩いていく。
侘びた東屋、休憩所などがあり、なかなか、趣があるのだが。
でも、庭内の、真ん中あたりまで来ると、すでに、飽いてしまった。
もう、この先に行っても、同じような、気がしてくるな。
そういうわけでもなく、実は、時間がないというのが、大きな理由だけど、もう、引き返すことにする。
もと来た道を、北へ。
途中、東側にある、内堀の、近くまで行ってみる。
どう見ても、庭園の池、というよりも、城郭の、濠にしか、見えない。名前も、内堀だし。
それ以上に、庭園の中に、石垣や濠が、配されてあるというのは、奇観そのものだ。
その、奇観が、そもそも、狙いなのかもしれない。
とすると、自然なように見えて、実際は、すべて、人工的なもので、覆い尽くされている、というわけだ。
自然の景観だけでも、十分に、感動するのに、いったい、なぜ、このような、庭園を造ったのだろう。
理由は、よくわからないが、それにしても、西側に、壁のように、並び立つ、汐留シオサイト、巨大ビル群と、よく、合っているな。
もっとも、あまり、興味はないので、門を出て、急いで、新橋駅へ向かう。
帰りは、新橋駅から、JR。とにかく、急がなければ。
(2010年2月記)