有楽町線要町駅(高松一丁目 山手通り)

高松一丁目 山手通り

山手通りを、北へと、歩いていく。
しばらくして、山手通りの上を、高架で、伸びてきた、首都高中央環状線が、地中へと、潜っていく地点。
巨大な、人工的空間が、迫力のある、景観を、生み出している。
まるで、コンクリートでできた、山塊のようだ。
もっとも、その、人工空間、ここから、南側は、地下を、通るので、姿が、見えなくなってしまう。
だが、地下を、通るといっても、地上の区間は、車線を拡幅しているので、やはり、かなり、様相は、変貌している。
ひょっとしたら、当初は、そのまま、ずっと、高架の、予定だったのかもしれない。
それで、車線を拡幅したのだろうか。わからないが。
ただ、それは、あたかも、地下に、潜ったにもかかわらず、地上にも、その痕跡を、残しつつ、進んでいったように、見える。
ところで、そういえば、かつて、ここらへんには、仕事の関係で、足繁く、通っていたことがあったのだ。
ちょうど、首都高中央環状線の工事たけなわの頃。
作業員が、よく、集まって、のんびりと、ラジオ体操をやっていたな。
結局、完成を、見ることはなかったけど。
だからだろうか、いつ果てることのない、永遠に続く、工事、そんな、気がした。
でも、完成してしまえば、あっけないものだ。
今、こうして、その脇を、歩いているのだが、そこには、巨大な、コンクリートの山塊が、あるばかり。
そして、その、奇観に、目を奪われている。
(2010年2月記)