有楽町線辰巳駅(東雲水辺公園堤防上に佇むネコ)

東雲水辺公園堤防上に佇むネコ

辰巳桜橋を、渡りきると、東雲。
近未来都市に、辿り着いたわけだが、その手前、橋の、袂には、東雲水辺公園がある。
緩衝地帯として、緑の公園が、広がっているのだろう。
運河の波打ち際や、堤防などは、まだ、この地に、工場や、倉庫があった頃のままだからだ。
その、かつての、荒々しい、光景を、覆い隠すように、公園の、緑が、茂っている。
もっとも、まだ、季節は、春先なので、緑が、繁茂している、というわけでもないが。
それにしても、今日は、暖か。本当に、春、という感じ。桜も、もう、すぐ、かも。
ふと、堤防の上を見ると、その、春の陽光を、浴びて、気持ちよさそうに、寝ている、ネコを見つける。
近付いてみると、丸々とした、トラネコ。
あまり、近付きすぎると、昼寝の邪魔になるので、早々に、離れたが。
このような、近未来都市に、野良猫がいるとは、思わなかったな。
いったい、どこから、来たのだろう。
集合住宅で、飼われていた、ネコが、逃げたのだろうか。
ただ、この、トラネコの風体、どう見ても、魚屋に並んでいる、サカナを、ひったくっていそうな、ふてぶてしさがある。
行儀よく、マンションの部屋に、収まっているような感じがしない。
想像を、膨らませると、北側の、埋立地、枝川か、潮見、だろうか。下町っぽいので、ありえるかも。
あるいは、もう少し、北側、木場、古石場かな。こちらは、船宿もあり、エサには、困らない感じがする。
そうだとして、なんで、こんなところに、やって来たのだろうか。
たぶん、ネコも、真新しい、近未来都市、見てみたくなったのかな。
まさかね。
(2010年3月記)