山手線田町駅(三田二丁目 綱町三井倶楽部)

三田二丁目 綱町三井倶楽部

綱坂を上りきると、東西に伸びる、尾根道。
尾根道の、南側には、綱町三井倶楽部
門構といい、中庭といい、建物といい、華麗にして、豪華。
自分には、どう考えても、無縁な世界だな。
財閥三井の、迎賓館、要するに、接待用の、施設らしい。あるいは、財閥内の保養施設でもあるのかな。
完成したのは、明治時代の終わり頃。
同じ時期、赤坂迎賓館も、完成しているので、そういう時代だったのだろう。
すなわち、明治維新の混乱も、収まり、世の中、落着いた、ということだ。
落着けば、外へと、目が向く。
外来者を、招き、接待も、するわけだ。
そして、外来者との間に、関係性が、築かれる。
そうした、外来者との、関係性の中で、ありもしない、共同体が、さも、存在しているかのように、立ち現れるものなのかな。
ただ、その関係性とは、無縁の、自分からは、実際、見えるものは、華美なる、装飾。贅を尽くした、拵え。
自分のような者からも、そのような道具立てで、ありもしない、共同体が、可視化されるわけだから、いいのかもしれない。
どこぞの、居酒屋で、築かれた、関係性を、可視化、といっても、それは、とうてい、無理なわけだ。
でも、ちょっと、もったいないような気もする。
居酒屋で、済ませられるものなら、そちらの方が、いいんだけど。
やはり、自分には、綱町三井倶楽部、無縁の、代物だな。
(2010年5月記)