総武線亀戸駅(亀戸天神の池の亀)

亀戸天神の池の亀

本殿の南側には、中央に、島のある、広い池。
真ん中が、丸く競り上がった、アーチ状の太鼓橋で、池を渡り、その島を、通るようになっている。
太鼓橋が競り上がっているので、その上に立つと、見晴らしがよくて、いい感じ。
池の周囲には、一面、藤棚の緑。
まるで、森林の果てに、本殿が、聳えているように見える。
そして、橋から池を、見下ろすと、そこには、とても、たくさんの亀。
異様に、うじゃうじゃいて、一匹一匹は、かわいいのかもしれないが、これだけ、たくさんいると、迫力がある。
そういえば、なんでまた、こんなに亀がいるのだろう。
謂れは、ちょっと、わからない。たぶん、神社の、名前からだと思う。
ところで、ひょっとしたら、この中には、昔、よく、お祭りの屋台で、売られていた、ミドリガメなんかも、いるのかな。
たとえば、屋台の、的屋さんの口上に乗せられて、亀を、飼い始めてみたものの、やがて、手にあまり、どうしようかと、思っていて、ふと、亀戸天神のことを思い出す。
あの池なら、たくさん亀もいたな。一匹ぐらい、増えても、かまわないだろう。
そして、亀戸天神を訪れ、そっと、池に、放つ、件の亀。
そういうわけで、こんなに、亀が、増えたのかも。
もっとも、本来、こんな風に、密集して、亀が、生息するものなのだろうか。
亀としては、あまり、居心地は、よくないかもしれない。
ただ、ここの亀にとって、こうして、うじゃうじゃと、泳いでいるのが、亀戸天神の、メインキャラクターとしての、職務なのだ。
なんてこと、亀が、考えているわけないけど。
それにしても、日向ぼっこしている亀は、気持ちよさそうだな。
(2010年7月記)