京葉線千葉みなと駅(中央港一丁目 千葉港を臨む)

中央港一丁目 千葉港を臨む

幅広の道を、南へ南へと、歩いていくと、海に行き当たる。
千葉みなと、というぐらいだから、当然、海に近いわけだ。
それどころか、ちょっと前まで、この場所も、海。
かつては、北側の、千葉街道あたりが、海岸だったらしい。
当時は、さぞかし、風光明媚な場所だったのだろう。
そんな千葉の海岸が、埋め立てられたのは、高度成長期の頃かな。
ただ、高度成長を達成すると、せっかくの、埋立工業地帯は、いらなくなる。
そこで、登場したのが、ウォーターフロントの再開発。
バブルの時代の到来だ。
遊休地は、すでに、あるし、海辺も近い。京葉線も、開通したし。
リゾート地を兼ねた都市には、うってつけの場所だったに違いない。
たぶん、千葉駅周辺が、旧市街、そして、千葉みなとが、近未来都市。
そういう、位置付けなのだろう。
でも、成長は、永久には、続かない。
どこかで、途切れてしまう。
途切れてしまえば、成長したときのために、用意してある、大きな器には、結局、何も、入らないのだ。
それが、いま、こうして、がらんとした、空地になっているわけ。
もっとも、海を眺める分には、まわりが、がらんとしていても、別に、かまわないのだけど。
(2010年7月記)