日比谷線広尾駅(有栖川宮記念公園の池)

有栖川宮記念公園の池

さらに西へ。
北側の緑地も、さらに、西へ西へと、広がっていく。
港区麻布運動場の緑から、都立中央図書館の緑、そして、有栖川宮記念公園
その緑に絆されながら、歩いていくと、道は、下り坂。
南部坂、というらしい。
下りきったところには、有栖川宮記念公園の池。
丘陵地あり、緑あり、さらには、池まであるのか。
なんか自分の生活とは、本当に、無縁な、場所だと感じてしまう。
とはいえ、せっかく来たので、池の畔へ。
とても落着いた、静かな公園だ。
ふと、地面を見たら、弱った、セミ
足を、ばたばたさせながら、よたよたと、歩いている。
そういえば、今年は、暑いせいか、ことのほか、セミが多い。
なかには、こんな風な、セミもいるわけかな。
ただ、この暑さで、地面が、干からびていて、なかなか、うまく、歩けないようだ。
がんばれ、がんばれ、ということで、足の先で、そっと、押してみたりする。
木陰の柔らかい土のあるところまで、なんとか、辿り着ければと思ったのだ。
結局、面倒なので、拾って、柔らかい土のところに置いてやった。
もっとも、そうしたところで、弱ったセミが、どうにか、なるものでもないけど。
さあ、もう用はないので、引き上げるとするか。
さらに、西へと、歩いていく。
(2010年8月記)