りんかい線国際展示場駅(有明二丁目の荒野)

有明二丁目の荒野

有明コロシアムの西側を、北へ。
北東に伸びる通りへ出る。
その通りを、今度は、北東へ。
しばらくすると、北西に伸びる、環状2号線との、交差点。
環状2号線が、開通したおかげで、有明に出るのは、ものすごく、楽になったな。
そういえば、この交差点の、南東側、広大な、荒野が、広がっているのだが、まさに、バブルの頃は、このような、荒野が、すべてだったのだ。
そのなかに、有明コロシアムが、あったわけか。
でも、今は、ただの荒野でしかない、この場所に、バブルの頃は、未来、という、夢が、広がっていた。
近未来の都市が、いまにも、出現する、そんな夢。
そして、空想としての、夢、だからこそ、そこに、誰でも、参加、できたのだ。
なにせ、空想し、思い描くだけなのだから。
思い描き、夢見るだけの、砂上の楼閣のような夢ならば、埋立地の荒野も、容易に、山の手になれる。
だが、そんな夢が、はじけた後には、冷ややかな、白々しい、現実が、横たわるのみ。
つまり、山の手は山の手だし、荒地は荒地。
今にして思えば、そういうわけか。
(2011年1月記)