山手線高田馬場駅(大久保三丁目 東西に伸びる幅広の通り)

大久保三丁目 東西に伸びる幅広の通り

東西に伸びる、幅広の通りを、東へ。
昔、学生の頃は、高田馬場から、新宿へ、行くのに、金がないので、よく、歩いたものだが、この通りは、そのときの、コースだった。
通りを、東へ、歩き、南側の、戸山公園。公園内を、東に抜けて、明治通りへ。
明治通りを、南へ南へと、歩き、新宿に、行っていたのだ。
昔は、歩くのは、平気だったのだろう。
そういえば、大震災の夜、帰宅難民だったときも、延々と、歩いたな。
某大ターミナル駅から、歩き始めは、軽快そのもの。
道路沿いの、開いている、飲食店は、たいてい、満席で、よろしく、やっていた。
帰宅難民、というより、最初から、夜通し、飲み食いする、と腹を決めれば、いいわけかな。
ただ、しばらく、歩いていると、さすがに、疲れてきたが。
ふと、道路を見ると、歩き始めたときと、同じ、クルマがいる。
歩くスピードと、さほど、変わらないのだ。
そのクルマの間を、すり抜けるようにして、バイク、そして、自転車。
そんな風にして、帰宅難民の、長い長い列は、都心から、郊外へと、移動していく。
途中、やや大きな駅前。
ここまで来て、JRが、動いていないような、完全に、諦めようと、思っていたのだが。
ちょっとは覚悟していたけど、駅のホームが、真っ暗で、まったく、再開するようには、見えない。
ということで、最後の手段。
このくらいの、大きな駅なら、近くに、ビジネスホテルかなんか、あるだろう、と考えていたのだ。
さっそく、駅前の交番で、聞いてみることにする。
交番に近付いたら、すでに、先客。しかも、自分と同じこと、聞いていた。
警察官は、先客に、手を振り、曰く、だめだめ、どこもやってないし、やってるとこは、すでに、満員で、泊まれるようなところは、ないよ。
最後の、そのまた、最後の切り札も、だめだったか。
(2011年3月記)